『激安ニッポン』 谷本真由美 著


私の本棚 106

      出版社:マガジンハウス新書

    際立って低い成長率、30年間ほとんど伸びていない給与など、日本人は海外の人から見ると信じられないほど低賃金で働いていると指摘しています。そして、日本が世界と比較していかに「安い国」なのかを記しています。

    その結果、外国人による不動産売買や所有の禁止事項がほとんどないため、家も土地も買収されていること、サービスも質も高いのに激安で加入条件も緩いため、健康保険制度が海外から狙われていることに警鐘を鳴らしています。

    著者は、日本経済が落ち込んでいる要因に「非正規雇用」の増加や、非効率な仕事のあり方を挙げています。日本の現状を見つめ、他国の実態を知ることが必要だと述べています。