Author Archives: kogakusha

『カフェーの帰り道』 嶋津輝 著


私の本棚 173

    出版社:東京創元社

第174回直木賞受賞作。作者の嶋津輝氏は荒川区出身。

上野にある「カフェー西行」を舞台に、関東大震災の二年後から終戦後までを描いた5編の連作短編集。
主人公は、そこで働く女給たち。それぞれに何かを抱えながら暮らすさまを、「きっとこんな人だ」と読者が想像出来るよう描写しています。また、戦争が、その時代に生きる人にどういう影響を与えたのか、日本で生活を営む女性はどんな気持ちであったのか、日常を描きながら表現しています。


カバー図案:「美術海」(C)芸艸堂 / 装幀:鈴木久美

『外国人急増、日本はどうなる?』 海老原嗣生 著


私の本棚 172

    出版社:PHP新書

外国人に関わる誤解や、日本の人口減少と人手不足について記しています。そのうえで、外国人を新規に受け入れる数、期限が来たら帰国してもらう数、日本に永住する数、これらをルールや基準を設けることによってはっきり将来像を示し、外国人材戦略をもっていくことが必要だと述べています。

『外国人急増、日本はどうなる?』海老原 嗣生著(PHP研究所)

清水ひろしからの手紙 109

清水ひろしからの手紙 109清水ひろしからの手紙 109

  • 「何の数字?」18件
    (荒川区における民泊(住宅宿泊事業)の登録件数)
  • 令和8(2026)年度の重点事業 
    ―ワクチン接種の拡充、30%プレミアム付きデジタル商品券発行―
  • 客待ち行為等への規制強化 条例改正へ
  • ユータカラヤ跡地(東日暮里2丁目)コモディイイダが出店へ
  • 新年度予算概要 ―基金は減少―

令和8(2026)年 主な議会質問

本会議

2月会議

  • 令和8年度予算編成と組織改正の考え方について
  • 外国人増加に伴う対応について
  • 西日暮里地域の道路計画・整備について

予算に関する特別委員会・決算に関する特別委員会

予算:2月会議

  • 図書館予約本の受取利便性向上について
  • 保育園の看護師配置について
  • 学校眼科健診の充実について
  • 学校における朝時間の居場所づくりについて

『いちばんうつくしい王冠』 荻堂 顕 著


私の本棚 171

    出版社:ポプラ社

ある日突然、目が覚めると見知らぬ体育館に集められた赤の他人の中学生8人。演劇を完成させなければ帰れない、と着ぐるみを着た人物に告げられる。

8人は、閉じ込められた生活で劇の練習を進めるうちに、誰かを傷つけて恨まれている、という共通点を持っていることに気付く。劇が完成に向かうにつれて変わっていくそれぞれの心を、主人公ホノカの視点から描いています。

犯した過去にどう向き合うのか、自分で考え気付くことが大事、そして、人と人がこじれたときの解決は、必ずしも仲直りではなく、まずは関係を断つということも一つ、ということなのか。

『木挽町のあだ討ち』 永井 紗耶子 著


私の本棚 170

    出版社:新潮文庫

木挽町にある芝居小屋裏で菊之助が果たした仇討は、多くの目撃者の前で起きた。二年後、悪所に生きるその目撃者をある武士が訪ね歩き、その真実を明らかにしていくかたちで構成されている。

過去を抱えながらも、自分で選んだ道を歩く芝居町で生きる者たち、闇を暴くために協力し合う彼らの矜持、そして、江戸に出て彼らと関わることによって、世間知らずである自分に気づき、人を信じることを学んだ菊之助。

人は誰もが何かを抱え生きている、そんな人の「生き方」が描かれています。

『静かな退職という働き方』 海老原嗣生 著


私の本棚 169

    出版社:PHP新書

「静かな退職」とは、会社を辞めるつもりはないものの、出世を目指してがむしゃらに働きはせず、最低限やるべき業務をやっているだけの状態のこと。

著者は、日本の働き方や給与システムについて以下のように述べています。

日本人が今までやって来た働き方は、ブルシット・ジョブ(あってもなくても変わらない意味のない仕事の蔑称)の塊であり、「やっている感」を示すだけの行為でしかない。

また、「全員階段を上る」キャリアしかなく、多くの日本人が当たり前と思っている「役職が同じままでも、給料は年齢とともに上がる」という常識は世界の非常識であり、この部分を変えないと、日本の雇用問題は解決できない。

そんななか、近年は女性の社会進出によって会社の縛りは弱まり、プライベートを重視して仕事を抑える「静かな退職者」が増えてきた。「静かな退職者」が市民権を獲得し始め、今後、ブームになっていくと考えられる。

しかし、これまでの考え方である管理職や上司には理解が進まず、「静かな退職者」と軋轢が生じている。経営側には、「静かな退職者」こそ、企業の経営環境を劇的に好転させ、人材管理を進化させる魔法の杖だ、と気づいてほしい。

さらに、政府は今でも政策の軸足を「忙しい毎日」に置いている。まずここにボタンの掛け違いがある。もっと努力し頑張ろう、という「人への投資」という名で進められている政策、リスキリングなどはその典型である。

焦点を当てるべきは、「欧米では、なぜ、低レベルのサービスでも高賃金が稼げるのか?」であり、「そんなに頑張らなくても、いいんだよ」「いやむしろ、頑張らない方が生産性は上がるんだ」と、日本もその方向に政策誘導し、「忙しい毎日」から脱し、「静かな退職」を政策の軸にしてほしい。

これからは「緩く長く」「錆びずに」働ける仕組みが重要になってくる。

静かな退職という働き方 海老原嗣生 PHP新書

『メメンとモリ』 ヨシタケシンスケ 著


私の本棚 168

    出版社:KADOKAWA

「それでいいんじゃないかしら」

「なんのために生きてるのか?」 人生に迷ったり、子育てに悩んだり、考えが浮かばなかったり、昨日とは違う判断になったり、・・・。そんなときに読むと、少し楽になれる本です。人生はままならないもの、でもこの世は生きるに値する。

清水ひろしからの手紙 108


清水ひろしからの手紙 108清水ひろしからの手紙 108

  • 「何の数字?」25,284人
    (荒川区に住民票のある外国籍の人数(令和7(2025)年10/1現在))
  • 高齢者 初めてのスマホ購入 費用助成開始
  • プレミアム付き商店街お買物券 11/15㈯販売開始 今年度は発行倍増
  • リチウムイオン電池等回収場所 10月から20か所に拡大
  • 令和あらかわ病院無料巡回車 一般高齢者利用の実証運行開始
  • 学童クラブ 利用時間の拡大

『今日未明』 辻堂ゆめ 著


私の本棚 167

    出版社:徳間書店

ネットに流れる数行の短いニュースに、「またこんな事件が」と思うことはないだろうか。
■自宅で血を流した男性死亡 別居の息子を逮捕
■マンション女児転落死 母親の交際相手を緊急逮捕
■乳児遺体を公園の花壇に遺棄 23歳の母親を逮捕
■男子中学生がはねられ死亡 運転の75歳女性を逮捕
■高齢夫婦が熱中症で死亡か エアコンつけず

これらの報道を、われわれは先入観や固定観念をもって勝手に判断していることがある。そして、SNSに詳細も分からずに見解を発信していく人たちもいる。本書に掲載された5つの短編は、その事象の背景にある真実や当事者たちの思いを、読者の最初の予想を裏切るかたちで描いている。各短編だけでなく、エピローグまでとても練られている作品だと感じました。

1 2 3 31