『なぜ日本の野党はダメなのか?』 倉山満
2022年8月19日
- 出版社:光文社新書
政党についての戦前から現在に至る流れと時々の動き、あわせて各党への批判が記されています。
一瞬にして言動が変わるのが自民党政治の真骨頂だと指摘し、過去の言動などなかったことにするのが伝統と化している。しかし、有権者の選択肢がないため、むしろ「自民党を批判しても仕方がない」との風潮にまで至っていると述べています。
そのうえで、「最低でも二つの選択肢がなければ、選挙などやる意味がありません。選択肢が一つしかないということは、一党優位を生みます。そして、その一党は無限大に腐敗します。代わる選択肢がないので、何をやっても与党でいられるからです。健全な批判勢力があるから民主政治です。政権担当可能な野党第一党があるから、与党も油断できない。それでも弛緩するなら、選挙で与党から叩き落とせばいい。」と論じています。
そして最後に、もう「野党がダメだから自民党に入れるしかない」という政治は嫌だと有権者は主張すべきだと、まとめています。
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「倉山満『なぜ日本の野党はダメなのか?』 / 光文社新書」