『発達障害「グレーゾーン」』 岡田尊司 著
2024年7月30日
- 出版社:SB新書
以下のように記されています
・グレーゾーンは特有の生きづらさがあり、それは障害レベルの状態とは質的に異なる困難さだとも言える。グレーゾーンのケースには愛着や心の傷といった問題が絡んでいることが少なくない。グレーゾーンは単なる「障害未満」の状態ではなく、性質の異なる困難を抱えていることも多く、本人が味わっている苦労や大変さは、決して本来の発達障害に勝るとも劣らない。
・グレーゾーンと診断された場合、むしろ、これからの働きかけや取り組みによって大きな違いが生まれるため、しっかりサポートしていく必要がある。できるだけ早くから療育やトレーニングを行うことが、予後を改善することにつながる。
・大事なのは、障害か障害でないかを区別することでなはく、ベースにある特性をきちんと把握し、その人の強みと弱い点をきちんと理解し、適切なサポートやトレーニングにつなげていくこと。グレーゾーンと判定されるレベルでは、とくにそのことが重要になる。
・近年、発達の特性は、障害ではなくそれぞれの人がもつ脳の特性であり、ニューロダイバーシティ(神経多様性)として理解されるようになってきている。