『詭弁社会』 山崎雅弘 著
2024年7月1日
- 出版社:祥伝社新書
「お答えを控えさせていただく」「そのようなご批判は当たらない」といった政治家の答弁。これらは「詭弁」、一見もっともらしいが、実は論理的に正しくない主張や説明である。国民や政治記者の「過剰な従順さ」や「過剰な物わかりの良さ」が政治家の詭弁をこれほど社会に蔓延させた原因の一つと言える。
著者は、詭弁を見抜くための批判的思考は、社会の倫理的破壊(モラルハザード)を回避するためにも必要な能力であり、それを備えた国民を一人でも多く増やすことは、長いスパンで見て、公益に寄与すると述べ、ウソと詭弁という二匹の怪物と本気で戦うべきだと訴えています。