『地面師』 森功 2019年12月25日 出版社:講談社 地面師とは、人の土地の持ち主になりすまし、勝手に土地を転売して儲けている詐欺集団です。 積水ハウスやアパホテルが被害にあった事件などの手口を追ったドキュメントです。
『覚悟の競馬論』 国枝栄 2019年12月23日 出版社:講談社現代新書 著者は、現役最強馬と言われるアーモンドアイ号を管理する調教師。 馬を育てるにあたっての考え方だけでなく、競馬界が抱える課題への提言も記されています。
『限界のタワーマンション』 榊淳司 2019年12月20日 出版社:集英社新書 そもそも半世紀ほど前まで、日本人はマンションには住んでいなかった。 高所に住むことによる健康への影響や、鉄筋コンクリートの高層建物がいつまで維持可能かなどは、まだ経験値がない。そういった意味で、タワーマンションという住形態は実験中、未完成にある、と筆者は著しています。
『すべてのマンションは廃墟になる』 榊淳司 2019年12月16日 出版社:イースト新書 議会でも質疑を続けているマンション問題の書籍です。 分譲マンションは、区分所有者の合意がなければ解体が出来ず、それは極めて困難なことです。つまり、「終わり」を想定していない、「出口」がない建物だと言えます。著者は、公共物としての発想をもって、行政としてある程度の介入の必要性を述べています。
『共に生きるということ be humane』 緒方貞子 2019年12月13日 出版社:PHP研究所 歴史に学び、他者に学び、常に先のことを考える。 危機や難局というのは、乗り越えるためにある。 緒方貞子さんはこう述べています。
『緒方貞子 戦争が終わらないこの世界で 』 小山靖史 2019年12月3日 出版社:NHK出版 2013年に放送された「NHKスペシャル」が書籍となったもの。今年10月22日に亡くなった緒方貞子 元国連難民高等弁務官の半生を追った内容です。 6年前に放送をを見たときの、以下の場面が今でも脳裏に焼き付いています。 判断の基準として最も大切にされていたのは何でしょうか?とのインタビュアーの質問に対し、「ある程度、いろいろな条件とかインフォメーションを頭の中で整理した上で・・・」との後、間をおいて「最後は勘ですね」と答えたシーンです。とても重い言葉だと感じました。
『ともにがんばりましょう』 塩田 武士 2019年10月10日 出版社:講談社 地方新聞社における、会社と労働組合の労使交渉をコメディタッチで描いた小説。物語のなかで、組合側は次のような言葉を残しています。 組織において必要なことは新しい風が入ること、交渉において大事なことは信頼関係。そして、敵は倒すためにあるのではなく、歩み寄るためにある。
『絶望書店』 頭木 弘樹 編 2019年9月19日 出版社:河出書房新社 山田 太一 著、藤子・F・不二雄 著、連城 三紀彦 著 ナサニエル・ホーソン 著、ダーチャ・マライーニ 著 勝利を目指しても、叶うのは1人で、それ以外の全ての人は挫折すること、夢をあきらめて去ることになる。頑張らなかったわけでも、あきらめてたわけでもないが、夢が叶わなかった人たちが、どうのように気持ちを整理するか。あるいは出来なかったのか。この本は、勝者以外の人たちの生き方を考える作品を集めた本です。
『100年マンション 資産になる住まいの育てかた』 長嶋 修 2019年9月12日 出版社:日本経済新聞出版社 今後、社会問題となりうるマンション問題。マンションの空室が増え、廃墟マンションか出現する可能性を指摘し、タワーマンションにおける管理・修繕の先進取組事例を取り上げています。また、国・自治体として住宅総量管理をする必要も述べています。
『来るべき民主主義』 國分功一郎 2019年8月19日 出版社:幻冬舎 哲学者である著者は、地元の道路建設反対運動に自ら関わっていきます。この経験から、ルールを作るのは立法府だが、実際の決定は行政府にある現実を指摘しています。そして、主権=立法権と定義し、立法権によって統治するという理想に依拠し続けていることに民主主義の危機があると訴えてています。その改善のためには、議会制民主主義だけではなく、行政に関わる制度を多く整備することが必要だと説いています。