私の本棚

清水ひろしが最近読んだ本をご紹介いたします。

『18歳からの格差論』 井手英策

私の本棚 12



    出版社:東洋経済新報社

    (引用)
    生まれた家が貧しかった、生まれたら障がいがあった、それは決してその子どもたちのせいではありません。でも、それだけの理由で、もしその子どもの一生が決まるとするならば、それは「不運」なのではありません。「理不尽」なのです。かわいそうだから助けてあげるのではない、理不尽だから闘うのです。

『弱者の戦略』 稲垣栄洋

私の本棚 11



    出版社:新潮選書

    ダーウィンは、「唯一生き残るのは、変化できる者である」という言葉を残しました。
    この本には、弱者が生き残るための方法が書かれています。それは、ニッチを求める。悪条件で戦う。多様性とスピード。生き残るために「戦わない」。どちらに転んでも良いように、次善のオプションを用意するなど。

『少年H』 妹尾河童

私の本棚 9



    出版社:講談社

    戦争に至るまでの、少年の目を通しての日常が描かれています。

    (前書きから引用)
    戦争は、いきなり空襲があったり、原爆が投下されることから始まりません。何か変だな?という感じがその前にあります。でも、それはよほど注意していないと気づきません。ずーっと後になって、「そーか、あれが戦争が始まる前触れだったんだ」と知るのです。

『選べなかった命 』 河合香織

私の本棚 8



    出版社:文藝春秋

    何かの事件や出来事があると、私たちは単純明快を求めたがります。しかし、むしろ多くのことはそうではないのだと言えます。100対0で片方に責任があるとは限らないし、さまざまな要因や思いや考えが複雑に絡み合って人は判断しているということを理解したうえで、ニュースを見ていかなければいけないのだと思います。

    (引用)
    ・多種多様な意見や価値観があって、それを強制するのは窮屈です。ダウン症だったら何があっても産むべきだという社会も、中絶すべきだという社会も窮屈です。
    ・どの人が立派だ、どの人は悪い、と誰が決められるものだろうか。その人それぞれの精一杯のところで出した答えは、唯一の答えだ。五年に渡る取材を通して見えてきたことは、安易な中絶も、安易な出産もないということだ。どの人も、崖淵ギリギリのところまで考え抜いて、最後の最後に答えを出していた。そして、その答えは後になってみれば誤りだったと思うことも少なくないだろう。人間は時に間違う存在だ。選んだ道を良かったと思ったり、後悔したり、そうやって七転八倒して私たちはそれでも生きている。

『神様のカルテ』 夏川草介

私の本棚 5



    出版社:小学館

    涙する一冊です。地域医療現場の多忙な状況が描かれています。
    それぞれの登場人物も個性的、魅力的です。

『ポーツマスの旗』 吉村昭

私の本棚 4



    出版社:新潮文庫刊

    荒川生まれの作家、吉村昭代表作の一つ。
    交渉、情報、世論というものの難しさについて考えさせられました。

『引き抜き屋 』 雫井脩介

私の本棚 3



    出版社:PHP研究所

    ヘッドハンターという仕事は実際このようなのだろうか?
    社会にとって必要な価値ある会社・お店を継続するための一つの方策だと認識しました。

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