Author Archives: kogakusha
『折れない心』 橋下徹 著
『ひきこもりの真実』 林恭子 著

- 出版社:ちくま新書
高校生で不登校になり、その後、ひきこもりで過ごした著者は、現在、ひきこもりの支援に取り組んでいます。自らの経験も踏まえ以下のように記しています。
就労や自立は大事だが、まずは「居場所」が必要である。そこで自己肯定感を回復し、自分なりに生きていってみようと思うことのほうが先だ。
「ひきこもり」は「生きるための手段」であり「生きるための撤退」である。
そもそも、この社会(学校)は出て行って楽しいと思えるような社会(学校)になっているのか。不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し、問題があるのは本人ではなく、社会(学校)のほうかもしれない、という視点が必要であり、その人が、その人のままでも生きられる社会を作っていくことが大切だ。
誰でもひきこもる可能性はある。そのときに充分休め、必要なときに助けを求められるような社会であって欲しい。それはひきこもりだけでなく、すべての人にとって生きやすい社会ではないだろうか。
清水ひろしからの手紙 102
『8050問題』 黒川祥子 著

- 出版社:集英社
ひきこもり状態にある人は146万人と推計されています。
「8050問題」とは、80代の親が50代のひきこもりの子どもを抱えている家族のこと。「7040問題」とも言われます。
このノンフィクションは、その状況にある7家族の事例を紹介したうえで、解決に向けて次のように著者は記しています。
・ひきこもりのほとんどは、親との関係から生じる。そして、子どものひきこもりを社会からひた隠すことによって長期化させる。親は恥を捨て、外部にSOSを出し、家という座敷牢から子どもを解放して欲しい。
・地域に「居場所」を作ること、まずは日中過ごせる場所である「依存先」を増やすこと。
そのうえで、彼・彼女たちに社会に合わせることを求めるのではなく、彼・彼女らを認め、受け入れられるよう、私たちのほうが変わっていくという視点こそ何よりも重要だ、と訴えています。
『孤独のチカラ』 齋藤孝 著
『100分de名著 ル・ボン 群衆心理』 武田砂鉄 著

- 出版社:NHKテキスト
ル・ボンは、(1)感情や観念が同一の方向に向かう (2)意識的な個性が消えうせる という特定の心理作用を起こした人々の集団を「群衆」と呼んでいます。
その「群衆」は、分かりやすくインパクトの強いドグマ、心象によって物事を考えるため、為政者は断言と反覆と感染によって考える力を奪っていきます。
群衆にならないためには、(1)経験や知恵を堅持し、それをつねに頭に置いておくこと (2)自分で考えることを愚直に貫くこと (3)物事を鵜呑みにしないこと、疑う視点を持ち続けること、人と違う意見をもつことを怖がらないこと (4)「自分」という主体を強く意識し、「自動人形」になっていないか自問すること (5)安易に「わかったつもり」にならないよう、自分の知らないことに自覚的であること が重要だとしています。


清水ひろしからの手紙 102

清水ひろしからの手紙 101