Author Archives: kogakusha

『春、戻る』瀬尾 まいこ

私の本棚 37


      出版社:集英社文庫

      主人公さくらには、岡山で新人教員として勤めたが、挫折をして1年で退職した過去があった。結婚を控えたさくらの前に突然兄と名乗る男が現れる。やがて、その兄という男は、その折の校長先生の息子だと分かる。

      「思い描いたとおりに生きなくたっていい。つらいのなら他の道を進んだっていいんだ。自分が幸せだと感じられることが一番なんだから。」 過去の苦い思い出から解放される主人公の思いが描かれています。

『舟を編む』 三浦しをん

私の本棚 36


      出版社:光文社文庫

      出版社の辞書編集部を舞台にした、辞書「大渡海」が長い年月をかけて完成するまでの小説。
      学者、作成する出版社の主人公や同僚、アルバイトの学生、薄くて軽く、裏写りせず、ぬめり感のあるめくりやすい紙を開発する印刷会社、多くの情熱によって辞書は作られていることが分かります。

      完成した辞書の名「大渡海」には、「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないだろう」「海を渡るにふさわしい舟を編む」 という思いが込められています。

令和2(2020)年 主な議会質問

本会議

6月会議

  • 新型コロナウイルス感染症に伴う対応について
    • (1)これからの地域社会、地方自治体、情報発信について
    • (2)オリンピック・パラリンピック関連事業等の実施されない予算の扱いについて
    • (3)学校教員の負担軽減について
  • 災害対応について
    • (1)複合災害について
    • (2)災害停電時における電気自動車の活用について
  • 再任用管理職について

11月会議

  • 第3波の状況にある、新型コロナウイルス感染症の対策について
  • 令和3年度以降の荒川区実施計画について
  • 指定管理者制度について
  • 児童・生徒の、言葉による伝える力向上について

予算に関する特別委員会・決算に関する特別委員会

予算:2月会議

  • 児童相談所の対応について
  • 喫煙所整備について
  • 新型コロナウイルス感染症に関わる荒川区の対応について
  • 風水害対策として、清掃車等の退避計画について
  • 目の健康 早期発見の大切さについて

決算:9月会議

  • 今後の財政状況を踏まえた行政評価について
  • 保養所 ホテルグリーンパール那須の今後について
  • 区施設のネット予約システム改善について
  • あらかわ遊園の担当所管について
  • マンションの駐車場設置台数緩和について

『たばこは悪者か? ― ど~する? 受動喫煙対策』 村中洋介

私の本棚 35


      出版社:信山社ブックレット

      区議会でも議論になる喫煙問題。
      著者は、「施設・敷地内」をターゲットとする受動喫煙対策だけでは、結果的に路上などでの受動喫煙を増やすことやマナー違反を助長することになりかねない。行政としても路上喫煙防止対策について積極的な対策を行い、適宜喫煙場所を公共空間に設置することによって、受動喫煙を防ぐ必要がある、と見解を述べています。

清水ひろしからの手紙 84


清水ひろしからの手紙 84清水ひろしからの手紙 84(PDFファイル)

  • 「今日の数字?」52か所
    (風水害による被害が予測される際に開設する自主避難所の数)
  • 荒川区 新型コロナウイルス対策本部を設置
    ・一般相談窓口
    ・帰国者・接触者電話相談センター
    ・荒川区特別融資相談窓口
  • 過去最大 荒川区令和2年度当初予算案 -前年度比4.6%増 1070億円-
  • 新年度予定主要事業(一部抜粋)

『望み』 雫井脩介

私の本棚 34


      出版社:KADOKAWA/角川文庫

      外出から帰宅せず、連絡のとれない高校生の息子。その矢先に息子の友人が殺害された。
      息子が犯人なのか、それとも事件に巻き込まれた被害者なのかが分からない。メディアは息子のことを犯人のように報道し、家族は嫌がらせを受ける日々が続く。
      殺されてしまったとしても無実を信じる父親と、犯人であっても生きていて欲しいと願う母親の姿が描かれています。

      メディア報道のあり方やSNS情報の信憑性についても考えさせられます。

『残業禁止』荒木源

私の本棚 33


      出版社:KADOKAWA/角川文庫

      会社からの残業規制指示により、困難を極めるホテル建設現場を舞台にした小説。
      社員の過労にる発病や自殺未遂、クレーン事故などが起こり、物語は展開していきます。

『「自己肯定感」を高める子育て』 ダニエル J シーゲル / ティナ ペイン ブライソン 著, 桐谷 知未 訳

私の本棚 32


      出版社:大和書房

      自己肯定感を高めるには、「キレない力」「立ち直る力」「自分の心を見る力」「共感する力」の4つの資質が必要だ、と著者は記しています。

      著書では、人間の感情を3つの状態に分けて説明しています。
      人間の感情は、バランスのとれている状態では「グリーン・ゾーン」にあるが、恐れや動揺、怒り、いら立ち、恥ずかしさなどを感じると、急性のストレス反応を起こし抑えがきかなくなっている「レッド・ゾーン」、あるいは心を閉ざして内向きなってしまう「ブルー・ゾーン」に入ってしまう。

      そのうえで、大人が子どもにすることは、キレてしまった時に「グリーン・ゾーン」に戻してやること、成長とともに「グリーン・ゾーン」を広げる手助けをすることだ、と述べています。

『舞台』 西加奈子

私の本棚 31


      出版社:講談社文庫

      ニューヨークに旅行している青年、その自意識過剰な心情を細やかに描いた小説。
      人の目を気にし、自分を演じ、それに息苦しさを感じる主人公の意識を、程度の差こそあれ多くの人が持っているのではないだろうか。

      著者は巻末のなかで、そういった息苦しく生きている人たちに自由になってほしいと同時に、でも「自分を作っててもええやん」ということを書いていて強く思うようになった。そして、状況は自分の気持ち次第で景色が変わる、このことを「舞台」で言いたかった、と述べています。

『パレートの誤算』柚月 裕子

私の本棚 30


      出版社:祥伝社

      生活保護のケースワーカーが殺害される。主人公は、そのケースワーカーが担当していた生活保護受給者の後任として回るうちに、不可思議な点に気付く。貧困ビジネスや裏社会の真相に迫るうちに事件に巻き込まれて行く。

      パレートの法則とは、働き蜂の法則と同じように言われ、組織の利益は全体のうちの2割の人たちがもたらし、8割は役立っていないという考え方。
      社会的弱者が自立し、すべての人が輝く社会が実現できればこの法則は成り立たなくなり、パレートの考えは誤ったものとなる、ということが書名になっています。

1 9 10 11 12 13 24